さくら大根

夏色に染めて心も衣替え袖口涼し心も軽く

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恋子

ならぬ恋夏ならばの日陰にて内緒の花は蕊をも隠し

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茶々丸

まむし酒祖父の自慢の力作を恐る恐るのぞきこんだ夏

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茶々丸

とある夏祖父が田んぼでつかまえたするどき牙を持ったマムシを

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梅鶏

漏れちゃう、と子は炎天の渋滞を途端に時限爆弾にする

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恋子

暑い日に熱く魅せてる夏の薔薇棘ある花の華のひと恋

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うしめ

あの夏のあの少年はまぼろしかため息一つ残して帰る

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恋子

鉢植えのひとつの夏や鬼子母神小粋を求め今江戸風情

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誰香香

ぐるぐると時間巻き戻す蚊取りの香(か) 一番好きだと言えてた夏へ

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澄水

睡蓮の花を数えて夏がゆく夢から覚めた夢のようにぞ

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