恋子

襷しておでん菜箸白い肌女将の艶に大根染める

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茶々丸

令月の一般参賀のバルコニーはにかみながら手を振る皇女

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はじめ

メドゥサの頭の如き寝起きの娘(こ)「鏡よ鏡」で乙女に成りゆく

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恋子

抜く襟に後れ毛妖しゆく春の女将の流す目もとの涼し

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恋子

うす紅に運ぶお猪口の女将には常連客ら返杯を請い

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恋子

結い上げて鬢の油か艶を出し笑顔を許す女将の油断

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恋子

不倫して新しい女が芽生えたのごちゃごちゃ言わず祝ってほしいの

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恋子

恋までも立てば歩めと励まされ男女の関の通行手形

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恋子

手にヒール女が泣けば海鳥のもらい鳴いて恋のレクイエム

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凪いだ海の上の

目の前で女生徒が開ける単語帳 新品のそれを葉桜も覗く

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