屁の河童

山茶花の白きもあれど赤きのみおのがありかを告ぐる薄雪

0
屁の河童

軒に這う蔦もすっかり色づいて時雨に暮れる山寺の秋

0
羹鱠

雪もふり 小春に咲き出 山茶花の 香る暦を ときと思ふや

0
梅鶏

「あま〜いあま〜い石焼き芋」がこだまする団地は二階建ての山脈

0
梅鶏

山里を祖母も離れてまたほろり、ほろり、崩れてゆく土壁が

0
ふにふにヤンマー

寺山の柱時計がふいに鳴る母横抱きに探すおとうと

0
偽高校生

ボロいけど意外といいのよこの電車 富士山と目があっちゃったりね

0
チッチ

人生がどうだこうだと詠む前に 山で芝刈りでもしてきなさい

0
クルクルバニー

幸福は 山の彼方の 空遠く 何処にありや 我救われん

0
秋鵠空(さとあき)

惜しめ友花遠し あの樹と山や 時の足音汝は求めしを

0