ときわ

涯の身をいかでかげかむ竜田川韓紅にのせてゆかなむ

0
塩本抄

笹舟は海へ行けるか川底の藻草たなびく安曇野の春

1
袴田朱夏

自粛では消費しきれぬ春があり川辺に子らがたんぽぽを吹く

0
だいだい

二十五階の女子トイレから見下ろした東京駅は眠らない川

1
千吉

何億年生きたか分からんこの石を川に放れば少し気が晴れ

0
羹鱠

天の川 奏づ琴の音 しるしせむ 待つも久しき まほろばの夢

0
羹鱠

雪もふり いつる川面の 氷さへ ときと思はむ 待つ暇もなく

0
平木リラ

「またいつか」悲しいリフレインだった川面を橋から見下ろすごと

0
えんとつカフェ

鉛筆の芯がミソラの位置にあり春の小川をうたう筆箱

0
美富うをみ

告白をされても気づかないヤツと今日も鴨川べりに座った

0