銀河 彼
銀河
銀河 僕の住む猫の飼えないマンションを彼女と猫もいい日旅立ち
銀河 またひとつ増えた付箋のページには彼の好物カレーのレシピ
銀河 生焼けのハンバーグをレアと言う彼女と暮らす愛こそあれば
秋鵠空(さとあき) 黙球恋ひ浮雲そこ捜せ彼の日恋ひ野風かさこそ黙球飛行機雲
秋鵠空(さとあき) 抜け手綱期するは晴れの二鳫紋 彼に乗れば「春過ぎ夏闌けぬ」
クルクルバニー 幸福は 山の彼方の 空遠く 何処にありや 我救われん
袴田朱夏 花の香の宵ひとつ繰り返しては汝の彼の良い日徳利返して
秋鵠空(さとあき) 蛾の焦がる 彼の焰の蛾 夜一夜と 火よ蛾の緒の火 逃る加護の蛾
梅鶏 