柔らかい時計 待
柔らかい時計
ふにふにヤンマー 国境を目指す母子を待ち受くる運命の岐路ほどの星空
ふにふにヤンマー ひとを探る目に育ちきぬ ひた待ちて咲けるダリアの緋の疎ましき
梅鶏 ゆっくりと列車を待ったキヨスクでボンタンアメと文庫を買って
かなた小秋 期待したあったかいには届かない缶スープにも負ける初恋
CHONO そのままでお待ちくださいと言われてかれこれ何年経ったかのう
茶熊さえこ さむいよぉさむいよぉってバス待ちのこころにとまるあめのすいようび
塩本抄 寒空に牡牛座から降る星を待つこのベランダを屑籠として
塩本抄 遠足のしおりみたいに近況を揃えて夜と君を待ってた
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