恋子

枇杷を食む胎児のような種を嘗めこの実は子宮生の不可思議

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うた

思春期の息子の部屋に掃除機を無言でかけてまたすぐ出てゆく

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平見翠玉

水星と金星が接近する天体の不思議夜空のショウ

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澄水

五月雨るる濡れて燕は子を育て堅気な暮らしせねばと思う

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澄水

柿赤く実ればその葉何思ふこともあらずにしきりに落ちる

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かなT

その人にとって不幸じゃなかったと今は都合よく思いたい(だけ)

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恋子

恋だって虫干ししなきゃ遠い日の思い出だって息が聞こえる

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カンナ

男とか女だったりした時のこと懐かしく思う虹の真ん中

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すあまラテ

土台がないスカスカの僕は思ってた人の幸せが僕の幸せ

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澄水

枇杷喰へば何時も思ふはつやつやとしている種の見事なことよ

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