
急


鶏頭の十四五本に急かされてひどくあかるく好きと告げたり

洋日傘で黄昏見ずに急かす接吻 風に菫が育てる空は

水面来る月急かすかな潮白し 星流す風来つる雲波

春日野の野火急かすかな陽は西に 灰流す風火の野の幽か

うずうずと春の気配を待つ君に「急かすな」と言うように降る雨

雪匂い 気鬱踏みしめ 足急ぎ 鏡餅無し 只その為に

宅急便母の便りは滲んでる餅ついたよと書き添えており」 「角を曲がり見えなくなるまで手を振って母の老い先しあわせであれ」 「優しくてただ優しくて母の手のぬくもりだけが今も忘れじ」 「ふるさとの鳥がねぐらに帰る村吾も母の手を握りて居りぬ」

急に動けなくなってたすけてほしい 自分で助ける出前を頼む
