麻衣 手
麻衣
しろとも 勝手に満ちて勝手に欠けて そういうものだと月が嗤っている
秋鵠空(さとあき) 人果てば問ひにてのみや 玉の緒のまた闇の手に人果てば問ひ
クルクルバニー 望んでも 手に入らぬと わかっても あきらめきれぬ 欲というもの
クルクルバニー さよならと 言わねばならぬ 相手でも さよなら言わぬ 愚かな男
塩本抄 また明日会えるみたいに手を振ってバックミラーの桜が消える
カラスノ 花の咲く道じゃなくても手のひらは花のかたちで産まれたふたり
袴田朱夏 葉桜のほうが好きだという母の手はこんなにも小さかったか
クルクルバニー 邪な 欲に駆られて 手を出せば 言い訳できず 大きな痛手
クルクルバニー 