
手


宅急便母の便りは滲んでる餅ついたよと書き添えており」 「角を曲がり見えなくなるまで手を振って母の老い先しあわせであれ」 「優しくてただ優しくて母の手のぬくもりだけが今も忘れじ」 「ふるさとの鳥がねぐらに帰る村吾も母の手を握りて居りぬ」

月面に触れるみたいに震える手 どこかで星が生まれる音が

沢山の人があなたを君付けで呼ぶね白くてたっとい手だね

折りたたまれた翼のかたちを見ゆ 固く組まれた君の両手に

白椿手入れの良きし庭の花縁は無いけど歌には詠める

闘鶏のデビュー控えた鶏が鳥鳥鳥と手羽先に書く

まだ君は諦めきれず立春の手前で舞っている冬の風

スマホ手に部屋で呟く「帰りたい」通知音だけでつながるぼくら
