sail 手
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森山緋紗 島ひとつ壊してしまふやうにしてわれの両手が柘榴をひらく
ふにふにヤンマー 遺されし痛みは熾火の如くあり絶やさぬやうに手を合はせ生く
とみた律 後輩のレギュラーたちの活躍に拍手する手が痛い夏の日
柔らかい時計 陰と影 違いを描けば手のひらと木炭紙へと降る黒い雪
鈴木精良 手づかみでゆるされていた頃があり、崩すピンクのバターケーキを
ハナマチ 人類で初めてカニ味噌食べた人居てたら挙手をハグしてあげる
袴田朱夏 煙突もなくしセコムもつけたのに防げていないサンタの手口
梅鶏 包丁を握っている手の反対の手は猫にして握らせている
桐島あお 