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抱
羹鱠
寒空の 風うつ雲の きよければ 妹抱きたり 朝のお布団
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羹鱠
甘森太一
背を丸め鼻から垂れているものを啜り真冬の熱燗を抱く
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甘森太一
バ先の傘
美しき正しきに心砕かれて ただ無口な愛に抱かれて消えたい
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バ先の傘
平木リラ
はずかしいことをいまからうちあける 最期に抱(いだ)くは君であれかし
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平木リラ
葛葉
路地裏に迷子の仔猫抱き上げてお前も独りと共に泣く
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葛葉
葛葉
宵闇に膝を抱えて君想う心の防火扉おろして
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葛葉
河岸景都
標本は高いところに飾りたいモルフォの夢を抱えて眠る
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河岸景都
だいだい
宇宙なる君を抱きて新星(ノヴァ)になり弥勒菩薩に会いにゆく夜
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だいだい
たろりずむ
たんぽぽを風からまもる怪物のようにリュックを抱えてねむる
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たろりずむ
sail
今きみの手を引き止めて抱きしめたらあと一時間電車は来ない
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sail
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