恋子

老春の指先ふるえ心まで魔が差したのか恋をしたため

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北純一郎

六十路過ぎ非正規職員新卒の正規職員の指示仰ぐ

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恋子

指先に魚信求めて糸を垂れ暫しの禅の行にまどろむ

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恋子

指きりは子供の遊戯わらべ歌恋を繋ぐと十八の罪

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恋子

ひく紅の春はいけない指揮をする濃目を誘い恋のフォルティッシモ

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パパ猫

いくつかねゴミを指でつまんでね捨てるとパラパラ鳴る音が好き

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恋子

あふれくる涙をぬぐって恋化粧紅引く指はゆうべのあなた

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春るか

赤色を祭る響きを指先で 夜の狐は鳥居に座る

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楠木

水面より羽音激しく二羽の鴨寝ぐら目指すか待つ子がおるや

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絶滅主婦

午後7時スライサーと指の真剣勝負勝つか負けるかキャベツの千切り

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