飯塚隆二 日
飯塚隆二
ゆりみや 月の日に赤い金魚が流される 恋なき石を責めるがごとく
みどり 朝焼けに今日もいちにち無事あれと月並みだけど 拝んでみる
優花凛 明日は君、誕生日だね。早一年 今は遠くて念じるだけだ
リオ 木漏れ日に幻見たるは在りし日の日だまり薫る慈母の面影
Mラビット 遠き日に 二人で行こうって 連れてって ソーダ水の中を貨物船は通らないけど
Mラビット 木洩れ日に去りし人の影を見た いにしえからの若宮大路
梅鶏 夏の日を出港してゆく帆のように一面の水芭蕉が揺れる
塩本抄 祝日のないカレンダー六箇所に地蔵菩薩を描いてまどろむ
塩本抄 