澄水

子午線の時計台ある丘の町暮らし始めた学生時代

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澄水

枇杷実る水々しさをもいで喰ふ離れて暮らす子のこと想ふ

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パパ猫

夕暮れの優しき色の生まれるは空の抱えし緋色の憂い

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悠久

夕暮れにやんわりゆるく風が吹き取り込む前の鯉がよろこぶ

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めるへん

夕暮れに妖しく舞いし蝙蝠は闇の国へと我を誘う

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恋子

春の雨さしてさされつひざ枕恋は野暮用帰りの駄賃

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パパ猫

暮れなずむ駅のホームに遠ざかる電車を見送る背中がひとつ

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澄水

五月晴れそよ風吹いて夕暮れて薊に揚羽夕影の中

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恋子

人肌の恋しと春の暮れ水盆にうかべる四月の薔薇

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澄水

片隅でひっそり暮らす君と僕静かな暮らしそんな仕合せ

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