羹鱠

月の夜は 忍ぶ思ひを 偲ぶかな 雲間に見ゆる 初の水無月

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羹鱠

天おりし いと清らなる 白百合の 照るを恵みと 累月を過ぐ

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バ先の傘

二月が二十八までなのも差分を5億年ボタンに積み立ててるせい

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バ先の傘

猫が月咥えておれと遊んだからあすこが凹んで傷ついてるの

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花楓

千年の月日が経って和紙じゃなく光に踊る31字

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バ先の傘

午後五時半 砂上に浮かぶ赤い月 僕の影をも淡く染めゆく

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微笑みを月に返せば星たちの瞬く音は拍手みたいね

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田中しゅうこ

まひるまの月は真白く罪深き我にも澄んだ空のあること

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はとサブレ

二ヶ月に一度鏡が増える街 美容室から歩いて帰る

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ハナマチ

窓枠に三日月ひとつ絵のように残して明日この部屋を出る

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