sail

朝を待つ高鳴る胸を抑えては代数幾何に追われる夜更け

0
ひーろ

どうぞって種をさしだす手のひらがゆたかで発芽しそうな朝顔

0
北大路真彦

雨やまず夜との境見えぬまま手探り朝をかき分け歩く

0
北大路真彦

かき氷メロンシロップ啜り飲み「今朝まで生きていた」とぞ泣きぬ

0
北大路真彦

朝ひとり饂飩を煮込む鍋の湯気神在月の暦に染みぬ

0
北大路真彦

朝六時サンダル履きの散歩道涙が出るほど深き海色

0
北大路真彦

立冬の朝「サムタイム・サラジェーン」友の葬儀を思ひ出し聴く

0
北大路真彦

寝付けずにサティを流し臥す和室天から匂ふ朝四時の雨

0
北大路真彦

図書館に逃げ込む雨の朝 遠く雷疼き思ひ出す肌

0
北大路真彦

どの朝も黒く涼しくただ我を迎へり遠き汽笛とともに

0