木蓮

満月しじま

貧相な見てくれだった木蓮は今純白のドレスを纏う

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満月しじま

純白のドレス着ていた木蓮がひとり裸でたたずむ二月

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新井きわ(kiwa)

樹の芯は水脈(みお) 木蓮にとっくん春の鼓動が高まってゆく

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鞘森天十里

はたはたと花弁落ちたり木蓮の天が零せし慈雨に打たれて

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杏実

木蓮にあの日の君を巡らせば 胸の痛みを今だけ抱きしめ

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山科京太郎

白木蓮咲き定まりて高々と歌声ひびく幼稚園より

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澄水

けがれなき白木蓮のやわらかく風にそよげる青空の下

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澄水

紫木蓮白木蓮と咲きにけり花弁が舞ふ春の風吹く

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鞘森天十里

人魂の如く闇夜に浮かびしは灯(ひ)の照らしたる白き木蓮

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梅鶏

引き際は私が決める 花であることを選んで枯れる木蓮

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