パパ猫

散歩道オリーブの木を見るたびに思い出すのは二十四の瞳

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さくら大根

心地よい風に吹かれて舞い落ちる木の葉一命(いちまい)秋の足音

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平見翠玉

木枠からキャンバス外し描かれし絵の年月を思う

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恋子

廃寺の草木が護る山門の通う人あり一尺の寝草

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中原鼠栞

ただ僕は木陰の隅で眠りたいただそれだけだそれだけなんだ

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うしめ

ヤシの木がプリントされたシャツにあせ残暑見舞いの梨五箱買う

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恋子

佇めば静かな風や木下闇なにかを問われ老いも整う

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平見翠玉

我らは時間の流れに乗る回転木馬後戻りは出来ぬ

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めるへん

トラックの材木積みしその姿母校に在りし像を思わす

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恋子

片恋の打ち上げられて濱木綿のねぎらうように弔うように

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