恋子

骨を切るシャリシャリシャリと鱧の鳴く酢味噌梅肉チビリと冷酒

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みゆきち

梅雨空があの子の顔に見えるのに何もできずにこまねいている

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みゆきち

梅雨空に今つかの間の陽の差して空になないろ人もナナイロ

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恋子

部屋干しの老いの色気の貧しさにむべなるかなと飯も梅干し

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めるへん

梅雨闇の濃さも増したる杉並木 対向車両のライトのゆがみ

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雨露

幌に雨垂れ梅雨の水 四葩の碧と蝸牛が一つ

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めるへん

梅雨闇の朝はなかなか起きられぬしかし尿意で寝てもいられず

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うたちゃん

晴れ間から夏が覗いているようで 暑さも嬉し梅雨ひと休み

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恋子

梅雨空に紳士を気取って傘を手も様にならないビニール傘じゃ

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パパ猫

入梅の大樹は水を大量にその身に吸い上げ蒼き川になる

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