パパ猫 泣く
パパ猫
あずき 泣くことが出来ないもののため代わりに泣いてそれを曲にし私は詩を
みゆきち 泣く背中代わってやるのは違うから黙って握るおむすびを置く
羹鱠 君ありて 花散りぬるを 今と知り 咲くも短し 泣く暇もなし
未亡人 七十の ままでずるいと 呟いて フォーク不在の 誕生ケーキ
立華愛 星離れ 凪の瞳に 一雫 流るるままに 想ふがままに
海紀亜 年ごとに 誰かの言葉を借りないと泣くことすらも出来なくなった
小野りす 新大阪にきみを見送る泣くことの少なくなつたほそながき背を
バルバロイ 一円を笑う者は一円に泣くそれをケチる者はそれに泣く
澄水 