パパ猫

故もなく今日はまあまあいい日だと少しばかりの湯舟の浮力

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鞘森天十里

我が街に桜並木のあるゆゑに書を借りに行く道も浮き立つ

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恋子

わがままな花を愛でれば浮浪雲絵馬の恋などちりぬるをわか

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だいだい

たっぷりと残った汁に浮いているメンマのようにとてもひとりだ

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ふくすけ

マイアミと聞けばこれしか浮かばぬわたし松田聖子「マイアミ午前5時」

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神崎七瀬

疲れ果て目を閉じると深海に沈んで浮かぶ明日への私

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澄水

月浮かぶ春は曙風の無い穏やかな空暖かくなる

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澄水

青い空雲が浮かんで鳥が飛ぶ日が差している何時もの空で

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澄水

春の夜の檸檬のような月浮かぶ月の精たる君と見ている

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ろくろう

軽鴨のそばに浮かびて白鳥は航空母艦のごとき量感

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