だいだい

ボストンの海にはロブスターが泳ぐ大中小のどれを喰おうか

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千代田 環

六月の校舎は深海 図書室の詩集に潜り息をしていた

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北大路真彦

昼過ぎの窓から遠く船眺む線香まじりの海風嗅ぎつ

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北大路真彦

片栗の花眺めつつ二時間を歩けば海の容赦なき青

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北大路真彦

波もなくただ空映す海面を墓地より眺む午後二時の猫

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北大路真彦

朝六時サンダル履きの散歩道涙が出るほど深き海色

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土井みほ

ただここに座っていられるしあわせをつぶやく祖母は海を恨まず

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だいだい

渚へと軽トラックを走らせて日が沈むまで海のヴォカリーズ

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薄荷。

短足のたこソーセージ添えられてお弁当箱は和やかな海

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たろりずむ

「天城越え」「津軽海峡冬景色」二者択一のサイコロを振る

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