満月しじま 知
満月しじま
満月しじま まさか君、わたしの腕の細ささえ知らないまんま去るというのか
パパ猫 短命を知る蝉の鳴く大音量 防犯ベルより小さな体で
めるへん コチコチと回る時計の悲しさを知る由もなく向日葵は咲く
満月しじま 薄紅のひとひらがまた地に落ちる自分の余命知っている人
満月しじま 飛び方を知らないんじゃなくて君は飛ぶのが怖いだけなんでしょう?
満月しじま 二次元の海に溺れて喘ぐ我 平穏という言葉を知らず
パパ猫 猛暑日に草木も虫も動物も耐えているだろ知恵を尽くして
サルトビ 我が妻に 自分の無知を 指摘され 怒る我が身の 情けなさかな
恋子 