ハナマチ 知
ハナマチ
袴田朱夏 初雪がまつ毛にとまる 近すぎて見えないことがあるのだと知る
柔らかい時計 夕焼けは叶わぬことを知っている白い山茶花染められぬこと
野添まゆ子 検査とは知らずに親と離された豚は本音の声を漏らして
菊華堂 もたれあう傘そのままに傘立てのあなたの傘と知っていたなら
かなた小秋 校長にもらった種は月見草 後で知ったは無言の愛情
和三盆 ヒロインの正解だけは知っていてはちみつレモンを多めに作る
八重森さくら。 踊り出す冬の葉しばし眺めれば風に模様のあることを知る
土井みほ 知ることをやめたアザラシ目を閉じて冬のプールの茶柱となりぬ
和三盆 