恋子

告げ口か恋の終わりを秋の風気づけばよかった夏のあいだに

0
恋子

いささかに弱さをみせて秋ひでり夜長楽しむ書架の背表紙

0
恋子

手を合わすほどの恋ではなかったがホンの供養に秋の引き潮

0
恋子

ひたすらに運命を灯す秋蛍たとえれば吾も老いてこうあれ

0
パパ猫

朝焼けに五分のさんぽ秋の風ほほを撫でれば生きる幸せ

0
恋子

夏の恋背負い投げして秋一本男を知ったら女が見えた

0
恋子

百舌鳥の鳴くここにも秋の目次見え稲田色めく張り切る案山子

0
恋子

秋おぼこ澄んで冴えきる雨後の月おとなの恋に酔い待ちの月

0
恋子

ひと雨に夏が削がれて秋の昼まどろみ誘うその気の読書

0
恋子

訳本に問いかけられる秋の謎ブッセを読んだか敏を読んだか

0