澄水

彼岸花咲く畦眺め坂ゆけば萩がこぼれる山里の秋

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さくら大根

夏残し秋の気配が漂いて時の流れに線は引けない

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恋子

急げ夏恋の亡き骸捨てながら急ぐ秋には棺を頼み

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恋子

聴く音も昨日と違う今日は秋心で聴けば不思議が聞こゆ

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パパ猫

星の唄 耳澄まし聴く秋の夜 静かに優しく舞いおりてくる

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恋子

雨の朝夏の名残をまた一つ秋に差し出す手に負えぬ恋

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恋子

誰がために鐘を鳴らすかジョヴァンニの秋の夜明けの月は隠れて

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恋子

夏菊の盛りを過ぎて人々の趣向を凝らし秋菊装う

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光る君

盆過ぎて ふと見上げれば鰯雲 知らず知らずと秋が隣に

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澄水

秋めいて青空の下佇めば吹き抜けてゆく風になりたい

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