秋鵠空(さとあき)

月昇る 舳が匂ひ立つみな履けば 波伝ひ帆に帰る帆の来つ

1
今紺しだ

中庭に立つ我の名は二階より一音ごとに光りつつ降る

0
ふにふにヤンマー

産院の長椅子に待つ父と子の不意に呼ばれて立てる春風

0
秋鵠空(さとあき)

樹と蔦の夕晴れ隠し 今暫し舞敷く枯葉冬の立つ時

0
バ先の傘

春は刺す鼻孔へ脳へ爪を立て 空の身体に吹き鳴りカラリ

0
クルクルバニー

魔術にて パロを責め立て 認めさせ 出エジプトが モーセの使命

0
クルクルバニー

愛という 誰も入らぬ 神の道 昇り詰めれば 頂に立つ

0
安住八重

うさぎ追いこぶなを釣りしふるさとに立ち入れぬまま決まる上京

0
ふぁそ

真夜中の赤信号に立ち止まる世界はひとり何を待つのか

0
ぶるーの

真夜中の赤信号に立ち止まる

0