美富うをみ

落ち武者のような夕陽を背にうけて残務整理のめどが立たない

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たろりずむ

パパを呼ぶ声がするたび立ち止まる誰かのパパであろうパパたち

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冬寂

夕立がトタンの屋根を叩いてる ぼくたちはまだ交わってない

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冬寂

うなじから胸へ立ち寄りくびれへとルートセールスみたいな愛撫

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梅鶏

消しカスを机の隅にまとめれば私も人の役に立ってる

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北大路真彦

夜十時雨に泣き立つ標識の影黒々し「幅員減少」

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北大路真彦

立冬の朝「サムタイム・サラジェーン」友の葬儀を思ひ出し聴く

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新棚のい

てっぺんの星の飾りを欲しがって爪先立ちをするような恋

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六厩めれう

あやふやな記憶のままに渡り切る橋のたもとに咲く立葵

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梅鶏

立ち上る甘い香りとすれ違いエスカレーター地下へと下る

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