三田さくら

重力のある星だから立っているきみを失くしてなお立っている

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音忘信

顔を掻く時に私が立てているこの中指に気づいてますか。

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ふにふにヤンマー

寝息立てる仲間の翼を折って歩く明日から人として生きろ天使どもよ

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六浦筆の助

八時間寝ても眠れず朝の吾は重くて立てぬマリオネットで

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音羽凜

炊き立てのご飯の匂い甘やかに眠気を誘う在宅勤務

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詩季

ふるさとの入り海に立ち風つかむ「昔ここに」と言う日の遠さ

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野歌りん

対岸にたぶんあなたが立っていて私を招く仕草をしてる

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瀧口美和

東雲の明るき液晶画面から旅立っていく美しい歌

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たろりずむ

八年間レッドとブルーだけだった歯ブラシ立てにイエロー加入

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とみた律

もう君は立つことのないキッチンに消えることないまな板の傷

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