安田正秋 笑う
安田正秋
行雲流水 破調編 無知な人 言葉で人を 殺めてる 賢者は笑う 無知は無恥なり
満月しじま 茜空はいつも青を孕む よく笑う人にもある悲の部分
恋子 うぶなのね紅濃き口が嘲笑う性の蹉跌のあっけなき答え
恋子 ドクダミとだれが名付けた白十字臭いという香笑うイヌフグリ
パパ猫 歩くことただ嬉しくて笑う子よ 誰もがみんなそうだったのに
恋子 起き抜けのスッピン見せてはなりませぬ鏡が笑う恋の朝凪
私の楽園 君笑う わけぎをわきげと 聞き違い 死ぬほどくだらぬ それも幸せ
うしめ かじられて穴あきとなり紫蘇の葉は摘まれずにあり真昼に笑う
さくら大根 