和三盆

妹のうちわに塵は積もるけど蛍光色のまばゆい大野

0
野歌りん

靴下の中に住んでるその色は君がベッドの上だけで見る

0
梅鶏

痛みとか無いんだろうと思ってた箪笥の角の色剥げるまで

0
三田さくら

諦めたものだけ常に美しい百十二色の虹が架かるよ

0
とみた律

ため息をたっぷり浴びたサボテンが花を咲かせる灰色の部屋

0
矢留

才色兼備 絵だけが下手な君の絵を額に飾った夏のリビング

0
とみた律

古本に誰かが引いた青色の蛍光線に晴れ上がる空

0
とみた律

花束を持つ青年とすれ違う誰かを思ふ春色の風

0