秋吉諄

あまやかな花束は罠だったから泣かなかったわ、ただ邪魔だった

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秋吉諄

幻想は幻想だからうつくしい 造花を水に生けるむなしさ

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秋吉諄

花は散る鏡は割れる戻らないものは戻らないから綺麗だ

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羹鱠

晩秋に 萌えよと息吹 花ノ木に 待つも久しき 瑠璃の春空

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羹鱠

東風に聞く 萌ゆる草木 うちつけに 白羽にまとう 桜花の衣

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羹鱠

東風に聞く 萌ゆる草木 うちつけに 吉野の纏う 桜花の衣

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塩本抄

かまくらを晴れ間に崩し雪はみな空におかえり或いは花に

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羹鱠

和らびぬ 花の頃やと わが庵に おどろき覚めむ ヤマトのたより

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紺野水辺

花びらはサービスですと春風がビニール傘を揺らして通る

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五月雨薊

すこやかな春の眠りは大人にも平等に降る花びらのよう

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