市民

刺され染みる血の色花に隠匿し迷彩にするチンピラのシャツ

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木村槿

早咲きの菜の花みたく恋は来る曇天ぐうっと押し上げながら

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羹鱠

八夜に照る 重ね咲きたり 沢花火 名を掻い消つとも 取る手は常し

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羹鱠

空も葉も 色かはれども 金色の 花ノ衣に 時なかりたり

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羹鱠

雲晴れぬ 初日に照るや 白雪の かゝれる枝の 花とや見らむ

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たろりずむ

叱られるうちが花だと言うけれど叱られている花なんてない

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だいだい

とりどりの恋と仕事と東京を花束にして西へ帰ろう

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葛葉

庭に咲く花の紅ほど鮮やかに僕らの恋も咲けよと願う

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葛葉

触れた手が微熱を帯びることを知る花火に隠れて君を見る

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高橋良

みちのくの専門学校入学式花冷えとなり夜は雪降る

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