北大路真彦

片栗の花眺めつつ二時間を歩けば海の容赦なき青

0
北大路真彦

泣きながら青き小花を踏みつける二度とここへは誰も来ぬよう

0
野添まゆ子

サムシングフォー花嫁が涙ふく青いハンカチ私のハンカチ

0
六厩めれう

広告があふれるような朝刊を読む花束と祖父は語りき

0
六厩めれう

薔薇の花摘まれてのちの明るさを支えておりぬ暗緑の茎

0
入瀬

触れずともわかりたかった 真夜中に浸った花瓶は透明ですか

0
月硝子

人去りしのちも伝はり花開く風媒の歌「詠み人知らず」

0
山形さなか

ふさわしい花瓶がなくて三限も屋上にいる花として君

0
未分類

霜月に一輪残す紫陽花に だからなんだよ!悪態の朝

0
森山緋紗

花灯り、声から人を忘れゆく まだあのカメラを持っていますか

0