恋子

浮草や水面に映す浮浪雲一期一会の楽しみを知る

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恋子

秋を聴く下弦の月に楽団は草の広場に晩夏を告げて

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こゆびびび

露草を 桔梗に見立てて 指を染め 窓の向こうに 子ギツネを見る

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めるへん

「おきちゃん」と呼ばれし母は「きく」と言う炎天の下田の草取りす

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さくら大根

ぼうぼうの夏草刈られさっぱりと空き地広がる干し草になり

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恋子

君影草そんな異名の鈴蘭の白の優雅の片陰の恋

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澄水

ゆかし気な菫草かなあなたなら歌の心も分かると思ふ

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恋子

夏草かビキニのラインに乱れ髪晶子もびっくり恋も勢い

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恋子

雑草と言えばそれまで夏薊砕けた夢を労わるように

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あさ

無菌なる孤りの部屋に萌え出でて育つ木草の一本もあれ

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