かたつむり

君の手に触れてみたくてシャープペンわざと落とした火曜日の午後

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凪海

だれも見とらんから落ち葉踏んでみる モクレンの芽のふわふわ触る

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梅鶏

いとし子を眠りに落とすこの歌をきっとあなたも歌うのでしょう

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たろりずむ

閉店のTSUTAYA落ちしたブルーレイみたいにうちにきてくれた犬

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露置みつる

人生の落ち穂拾いに適してる歌よかつてともしもを語れ

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茶熊さえこ

爪に灰汁(あく) ごぼうのなごり落ち着いて日毎に消えていくのだろう

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新井きわ(kiwa)

溢れ出す想いを留めておけなくてほとりと落ちる向日葵の種

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深山睦美

録音をしてから逆再生すると普通に聞こえるタイプの落語

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柔らかい時計

夏空を撫づように凪ぐ椰子の葉の隙間から落つ僕の片恋

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まさけ

常識の錆びた楔が抜け落ちた姉の彼女が実家に来た日

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