恋子

夜を徹し朝を盛りに哭く虫の生たる性の奔放な秩序

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御影

バラバラに 転がる虫の死骸らも 輝かせるか 夏の太陽

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こゆびびび

殺虫剤 屋外専用 だったよう おふろ臭すぎ とにかく換気

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こゆびびび

大慌て すっぽんぽんで 殺虫剤 撒いたは良いが ここからどうする

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澄水

虫の音の夜のしじまをペガサスはゆっくりと飛ぶ一晩かけて

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恋子

虫の鳴く窓を打つよに雨のよにむせび泣くよに乳房を抉る

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サルトビ

孫と来て 海の広さに 驚きし 岩に戯むる 海虫見つめ

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恋子

蝉の声聞こえぬ朝にすきま風朝まだ鳴く虫の秋の風

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御影

乱れ飛び 火に向かい行く酔いどれの 死んだも気付かぬ夏の虫らは

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恋子

ゆく夏を咎めるように夕蝉の哭けば虫鳴く日めくりハラリ

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