サルトビ 行く
サルトビ
うしめ 寝そびれて百三十億光年を思うがままに行く一人旅
梅鶏 子は傘を持たないで行く濡れるより嫌なことなど山ほどあって
サルトビ インド見よ 若い男女が 躍動す 矛盾抱えし 進み行くかな
あさ われ小三 防空頭巾を掠め行く低空飛行の B29をみたり
平見翠玉 あの頃に結婚すればいただろうか子等が通って行く朝の通学路
サルトビ 遂に行く 娘の新居に 向かいしが どんな暮らしを しているのやら
サルトビ 消えて行く 父母が守った 集落を 忘れられずに 戻りし我ら
サルトビ 毎日の ニュースに慣れし 我なれば 死に行く人に 慣れる怖さよ
めるへん 