澄水

昼酒を呑んで醒めれば虚しくてただ風だけが吹き抜けるなり

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うしめ

朝に見た夢と昨夜の酒さめて電車まつ人の一人となりぬ

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うしめ

夢のゆめ語り尽くせぬ夜は更けて空のグラスと酒飲みの歌

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うしめ

情熱が冷めて久しい燃えカスの酒の心の隅に残り火

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鉄棒の上にも三年

熊さんや我らが自慢の名伯楽美酒の肴にゃこれ一択

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恋子

こんな日は傘をたたんで昼の酒ジャズ聴く耳に後打つショパン

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恋子

眼を盗み酒を盗んで朝盗む爽やかほろり黄色い陽射し

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宵闇

月は見えぬ人の気配は熱帯びて宵の居酒屋に満ちていたり(通りすがり)

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恋子

冷ややっこ麦酒枝豆夏迎え酌の手止めてきれいな月と

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恋子

背を丸め歯抜けババァが茶碗酒背中がセリフ屋台の舞台

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