晃 塔一

しめる風きたりて人が死ぬように蝶とならぶと朝雨である

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ふゆねこ

雨上がり山の向こうに虹かかるもう少しだけ生きてみようかな

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澄水

蟬時雨浴びて歩けば沁み入りて歩きつづける終わりなき夏

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恋子

懐かしく見上げる夜に雨後の月恋の趣きしばし見とれて

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ふゆねこ

徹夜明け家路を急ぐ雨の中頑張ったねと肩をたたかれ

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恋子

バサバサと首筋濡らす青時雨雨後の余情か空晴れ渡り

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ふゆねこ

短冊の雨に打たれて霞む文字叶わぬ恋と知っているけど

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一ッ葉小縁

梅雨明の曇りのち晴れ窓の猫いま瞳孔がきゅっと締まった

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茶々丸

沢蟹は道路横切る雨上がり水辺脱出謎の行動

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茶々丸

雨あがる虫が蠢きカナブンが我をめがけてぶんぶん飛んだ

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