澄水

雨降りの九月となりて蟋蟀と御飯を食べて死なないでいる

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恋子

ざるそばの喉を越してや秋時雨楊枝くわえて明日は掛けそば

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恋子

今日もまた雨月となりて十六夜の黒髪梳いて恋の傘立て

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かのシオン

太郎連れ 裏山のぼる 60の 生きてきた道 蝉時雨かな

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澄水

食事前ラジオのジャズの一曲が良かっただけの雨の一日

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澄水

秋の雨降りつづく窓眺めれば思い出すのは君がいた夏

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恋子

秋おぼこ澄んで冴えきる雨後の月おとなの恋に酔い待ちの月

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空を見たひと

2アウトフライが上がる青い空窓打つ雷雨が掻き消す歓声

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恋子

ひと雨に夏が削がれて秋の昼まどろみ誘うその気の読書

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恋子

熱い茶に朝のゆとりの秋めいて阿吽の呼吸か雨や遠雷

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