澄水

雨粒の一つ一つが水滴で光の雫降注ぐかな

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鞘森天十里

花雨に木々の芽吹ぞ進みおり春の息吹の満ち満ち足りし

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鞘森天十里

やはらかにうるほひ満たす春の雨地に降りそゝぎて恵みとなりなむ

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鞘森天十里

気怠げな優しい雨の降る朝にアウトロかき消す春雷が鳴る

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鞘森天十里

はたはたと花弁落ちたり木蓮の天が零せし慈雨に打たれて

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中原鼠栞

ね?と問うと、ぽつりぽつりとこだまする。逆さの闇と、ランタンと雨

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中原鼠栞

霧深き泉の向かいに鹿二頭。空は雨でごろろと言ってる

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茜色の空

なるほどね 如雨露みたい どこまでも 見渡すかぎり 一面に降り

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パパ猫

雨の中ひとりぼっちで居る桜 知ってるのかな仲間がいるって

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恋子

窓を打ち軒を滴る春の雨枕辺濡らし恋路ほどかれ

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