しろとも 雨
しろとも
蟄文亭燕雀 雨露の末国を嵐が乱じては いつの時にか波の凪ぐ時
ふにふにヤンマー たじやうたこんたじやうたこんと雨漏りの音の独居に鳴るを聞きをり
チッチ 梅雨晴れ間純白さらす大手毬 髪を切った君のように
チッチ 古都巡り、紫陽花巡り、天めぐり雨音の足音(あと)雨音の足跡(あと)
チッチ 惑星X(エックス)皐月の雨は赤い粒 今日も止まずに赤い夜かな
もとき 雨のなか車窓の流星こだましてどこへゆくのかその爆心地
秋鵠空(さとあき) 神楽坂宵の雨澄む坂の地の傘、娘あの日よ傘落花
秋鵠空(さとあき) 神楽坂宵の雨退きさくらひら 草木の芽あの日よ傘落花
秋鵠空(さとあき) 