風来坊 雪
風来坊
かんまさ 此の歌が誰かの心へ届くよう舞い散る雪に祈り重ねて
中原鼠栞 雪月花越えて僕らは泡になる 電車を待った ひたすらずっと
上原美樹。 さらさらと 竹葉うたう 上空に 名残の雪の 雲のたなびく
中原鼠栞 雪解風 窓辺のセロと 十五分 次弾けるのは いつなのだろか
中原鼠栞 枯れ枝の せっかは僕を どう思う? とけてゆく庭 迫り来る春
千賀のぼる 雪崩には金のメダルも歯が立たず突然の旅立ち家族は途方に暮れる
羹鱠 雪にさす 清らなりける 朝日さへ 示しあたはず 筆の辿り路
梅鶏 まだ力加減を知らぬ子のように雪の重なりゆく祖母の町
詠人いろは 