織田 市

十六夜や雲間の虹を纏ひつつ病者照らせるひかりさやけし

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めるへん

雨雲に隠れ名月光りなく街灯のみが輝き増して

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パパ猫

西の雲夕陽に映えて黄金色もうすぐ東に名月のぼる

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パパ猫

行儀よく並んで昼寝ひつじ雲 青空まくらに夢を見ている

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パパ猫

黄昏に銀鱗光る鰯雲 一尾一尾の違う魅力で

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恋子

浮浪雲風来坊乗せどちらへ女心だ切符は要らない

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ちょこのん

給食に唐揚げが出る日の算数だけは雲より高く挙手した

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花農家

いわし雲 見上げてサンマ 恋しくて カツオのたたきで 晩酌準備

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パパ猫

青空を隠さぬように秋雲は奥ゆかしくも身を薄くして

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しいら

いわし雲突き抜き消えたジェット機は行けぬと知りつつ吾子の楽園

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