野添まゆ子

ピュアそうな真白き雲のある空は大人みたいだ本音が見えない

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六厩めれう

この町に共鳴できぬわれのため処方されたる音なき音叉

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今紺しだ

部長の目に浮かぶ涙も音楽室という光の一部になった

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男女

夕暮れの音楽室が好きだからきっと明日も鍵閉め当番

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光恵

和太鼓の激しき音に驚いてセンターにいる娘を見ていた

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三田さくら

雨止まず命令形の「来い」と「恋」きっと偶然でない同音

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一色凛夏

押し傷のできた林檎を丁寧に剥いていく音夜はやさしい

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赤片亜美

君以外だったらいい、と思うんだサイレンの音聞こえるたびに

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Coutarus ONAI

羽根つきの餃子の羽根を羽根もたぬ吾は箸もて音たてて割る

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Coutarus ONAI

光呑み音呑み火呑み燃えかすの花火を呑んでなお暗い海

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