はじめ はじめ
はじめ
はじめ ラディッシュを“ダルビッシュ”だと言い違えほほ赤らめる子ラディッシュの如
はじめ フォークからポロンと逃げたミニトマト「刺されてなるか」と意志あるようで
はじめ 食卓にピザと味噌汁、生春巻き居ながらにして世界を旅する
はじめ 皺深き白寿の媼の言の葉は丸みを帯びて芯は強くて
はじめ 最近の真鯉の家族も少子化で屋根より低く肩身も狭く
はじめ こすれ合う陶器の音は軽妙にリズムを刻む春の山里
はじめ 上弦はDで下弦はCの型背負われ覚えた幼少の月
はじめ 「割れもせにゃ陶器やさんも儲からん。」責めることなく片す祖母の背
はじめ 