パパ猫

線路わき草の緑に彼岸花妖しく燃える炎のように

朝方の寒さに息子這って来て親子くっつき丸まり眠る

夕暮れが早くなるのは寂しくも五時のチャイムがとっても似合う

青空を隠さぬように秋雲は奥ゆかしくも身を薄くして

少しずつ高さを増して秋の空わたしのこころ空へと背伸び

愛おしく大事にしてる思い出が消えゆくほどに今を生きたい

秋の午後息子は漫画でケラケラと笑うこのとき時間よ止まれ

歌詠みが描く景色を想像で思い浮かべる豊かな時間

停車場で別れた君が遠ざかる路面電車が走る速度で

雨雲が埋めつくす空よく見ればところどころに小さな青空

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