パパ猫

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物心ついて人の世五十年 確信何も得られないまま

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猛暑日の人もまばらな商店街「氷」の旗が所在なく揺れ

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わた雲のぷかぷか浮かぶ青空はゴマフアザラシ群れ泳ぐかな

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無理はせず自分にできる優しさを交換し合う父子でいよう

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川遊び危険はあれど無限なる喜び学び子らはその手に

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陽炎にゆらめく街の姿こそ本当かもと切なくなった

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保留音のグリーンスリーヴス聞くたびに持っていかれる私の心

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アスファルト突き抜け伸びる夏草よ 私も負けぬ奮い立たせて

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夏の朝ケヤキ並木を歩きなば蝉の輪唱 木漏れ日降りて

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マンションの外の廊下がカナブンの墓場なんだよ、息子つぶやく

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